世界遺産
ローマにある世界遺産の特集です。「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」という登録名で、コロッセオやフォロ・ロマーノを始めとする数々の歴史的建造物が世界遺産に登録されています。
- フォロ・ロマーノ
- コロッセオ
- コンスタンティヌスの凱旋門
- サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂
- サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
- サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
- カラカラ浴場
フォロ・ロマーノ
パラティーノの丘とカンピドリオの丘の中間に位置し、フォリ・インペリアリ通り側に建っているエミリアのバシリカの脇に入り口がある古代ローマ時代の遺跡です。ローマの世界遺産を代表する遺跡で、屈指の観光名所としても知られています。
フォロとは広場のことで、帝政ローマ時代の歴代皇帝達は権力の象徴としてフォロ造りに励んでいました。当時フォロ・ロマーノは政治・商業と市民の生活の中心だった場所で、大小様々な遺跡が残っています。ウィア・サクラ(聖なる道)に沿って、数々の遺跡を見ることができます。主なものを以下にリストでまとめてみました。
- レギア
- ロストラ
- タブラリウム
- ウェスタ神殿
- 巫女たちの家
- ロムルス神殿
- クリア・ユリア
- サトゥルヌス神殿
- フォカスの記念柱
- バシリカ・ユリア
- ティトゥスの凱旋門
- コンコルディア神殿
- ウェスパシアヌス神殿
- ウェヌスとローマ神殿
- バシリカ・アエミリア
- アウグストゥスの凱旋門
- ウェヌス・クロアキナ祠
- カストルとポルックス神殿
- ディウウス・カエサル神殿
- サンタ・マリア・アンティクァ聖堂
- セプティミウス・セウェルスの凱旋門
- アントニヌス・ピウスとファウスティナ神殿
- マクセンティウスとコンスタンティヌスのバシリカ
コロッセオ
ウェスパシアヌス帝が75年に着工し、80年に完成した4階建ての円形闘技場です。当時はフラウイウスの闘技場と呼ばれていました。剣闘士同士・剣闘士対猛獣などといった生死をかけた戦いがこの地で行われ、一度に5万人とも6万人以上とも言われている見物客が戦いを見ていました。
各階で建築様式が異なっているほか、皇帝席には一日中直射日光が当たらないように設計され、一般の観客席も20分以上直射日光が当たらないように設計されるなど、至る所に工夫が施されていました。
コンスタンティヌスの凱旋門
地下鉄コロッセオ駅のフォロ・ロマーノ側に建っている大きな凱旋門です。コロッセオとパラティーノの丘の間に位置しています。ローマ建築の代表的なものとして知られ、高さ21メートル幅25.7メートル奥行き7.4メートルという大きさはローマにある凱旋門では最大です。
315年にコンスタンティヌス帝がマクセンティウス帝に勝利したことを記念して建てられました。ちなみにこの凱旋門はフランス・パリのエトワール凱旋門のモデルにもなっています。
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂
ローマの四大バシリカの一つに数えられているカトリック教会の大聖堂です。コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認した直後、312年にできた教会で、世界で初めての本格的なキリスト教聖堂としても非常に有名です。
かつては歴代法王の皇帝として使われたこともあります。バチカン市国外にありますが、ラテラノ条約によってバチカンの特別な権利が認められています。
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
7つの丘の1つエスクィリーノの丘の上に建っているローマ最大の教会です。こちらもローマの四大バシリカの一つに数えられています。「サンタ・マリア・マッジョーレ」とは「偉大なる聖母マリアにささげられた聖堂」を意味しており、クーポラや壁画にも聖母マリアが数多く描かれています。
356年に教皇リベリウスの夢に現れた聖母から「夏に雪の降った地に教会を立てよ」とのお告げがあり、数日後この地に雪が降ったという伝説があり、そこから雪の聖母聖堂とも呼ばれています。
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
コンスタンティヌス帝によって4世紀に建てられた教会で、聖パウロの墓があることで知られています。1823年に大規模な火事に見舞われてしまい、全壊するという事態に陥ってしまいましたが、1928年に再建されています。ローマの四大バシリカではなく、ローマの五大バシリカと言った場合にはこの教会も含まれます。
カラカラ浴場
212年から216年にかけて、カラカラ帝によって作られた非常に大きな公衆浴場です。長さ225メートル・幅185メートル・高さ38.5メートルという大きな浴場には1600人もの人が入浴することができたと言われています。
しかも単なる公衆浴場としてだけではなく、図書館やサウナ・冷水浴室なども備えられており、娯楽性の高いレジャー施設としても活用されていました。