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上海周辺

華中エリアの世界遺産一覧です。華北と並んで世界遺産に登録されている数が多いエリアです。日本でも有名な儒教の創始者「孔子」に関する歴史的建造物や、中国人が人生一度は訪れたい場所によく挙げられている景勝地などがあります。なお、上から登録された順に並んでいます。

  1. 泰山
  2. 万里の長城
  3. 黄山
  4. 曲阜の孔廟、孔林、孔府
  5. 廬山
  6. 蘇州古典園林
  7. 武夷山
  8. 安徽省南部の古代集落群 -西逓と宏村-
  9. 明・清王朝の皇帝墓群
  10. 福建土楼
  11. 三清山国立公園
  12. 杭州西湖の文化的景観

泰山

山東省の泰安市にある、標高1545メートルの山です。道教の聖地である五つの山のうちの一つに数えられており、古くから泰山にまつわる信仰が数多く残されています。山頂へと続く参道には数多くの道教寺院があるほか、山麓には泰山府君を祀った岱廟があります。

岱廟は中国三大建築の一つに数えられており、現在は泰安博物館として一般公開されています。また、泰山とその周辺には霊巌寺・普照寺・竹林寺などといった仏教寺院も多く集まっています。

万里の長城

広大な国土を持つ中国の中でも最も有名で多くの観光客が訪れている観光名所です。8800キロメートル以上もの長さを持った城壁の遺跡で、中国国内のみならず世界的に知られています。

華中エリアのみならず華北や華南・東北などといったエリアにも延びているため、城壁の全てを見ることは不可能ですが、特に有名になっている場所は首都北京からも近い「八達嶺長城(はったつれい)」です。観光ツアーで万里の長城に行くという場合には、この八達嶺長城へ行くことが多くなっています。

黄山

「黄山を見ずして、山を見たというなかれ」という名言が古代より語り継がれている、中国屈指の景勝地です。安徽省にあります。伝説上の王として知られる黄帝がこの山で仙人になったという言い伝えから、黄山という名前が付けられています。

伝説とは言えども、本当に仙人が住んでいるような雰囲気を持った山で、道教や仏教の修行の場として、多くの寺院が建てられています。数多くの文人が訪れており、水墨画や山水画・漢詩など様々な文化的作品の中に登場しています。ロープウェイがいくつか設けられており、ある程度の高さまでは楽に行くことができます。

曲阜の孔廟、孔林、孔府

山東省の曲阜市にある孔子ゆかりの「孔廟」「孔林」「孔府」の3つの建造物です。三孔とも呼ばれています。

「孔廟」は中国最大の孔子廟で、孔子の神霊を祭っています。中国三大宮廷建築のひとつにも数えられており、壮大な建造物として知られています。

「孔林」は孔子とその一族の墓所です。200ヘクタールを超える非常に大きな敷地内に10万以上もの孔子の子孫たちの墓碑が点在しています。

「孔府」は孔子の直系子孫とその家族が住んできた邸宅です。150以上もの建物と480以上もの部屋から構成されており、敷地面積は12,000平方メートル以上あります。現在は観光地として一般に開放されています。

廬山

江西省の九江市にある山で、古くから「匡廬奇秀甲天下=(匡廬の奇秀は天下一である)」と賞賛されており、多くの文人がこの地を訪れ、4000首以上もの詩や歌に登場しています。

四方を断崖絶壁に囲まれていますが、中国四大避暑地の一つに数えられており、毛沢東ら中国共産党高官もこの地に別荘を構えていたことで知られています。由緒ある名山として古来より知られていたことから、仏教や道教・キリスト教・イスラム教などといった宗教が廬山に拠点を持っています。

蘇州古典園林

江蘇省の蘇州にある庭園群の総称です。拙政園・留園・網師園・環秀山荘・滄浪亭・獅子林・耦園・芸圃・退思園と、以上9つの庭園から構成されています。そのほとんどが明代に造営が始まり、池を効果的に配置していてとても美しいと評判です。

特に最初に登場した拙政園と留園は、それぞれ中国四大名園のひとつに数えられており、この地を訪れるだけで四大庭園の内の2つを見て回ることができます。

武夷山

江西省と福建省の境界にまたがっている山で、中国人が人生一度は訪れたいとされる場所としてよく知られています。「九曲渓」を始めとした多くの景勝地が存在し、更に動植物も豊富に存在しています。年間に350万人もの観光客が訪れており、華中エリアのみならず中国有数の観光名所として人気を博しています。

安徽省南部の古代集落群 -西逓と宏村-

「桃花源里人家」と呼ばれる西逓、「中国画里郷村」と呼ばれる宏村がそれぞれ同一の世界遺産に登録されており、両方とも安徽省黄山市のイ県に属しています。イ県には現在でも数多くの歴史的建築物が残されており、西逓と宏村以外にも様々な場所や施設が世界遺産登録に向けて申請がなされています。

明・清王朝の皇帝墓群

江蘇省にある明孝陵が「明・清王朝の皇帝墓群」のひとつとして世界遺産に登録されています。明孝陵は明の太祖洪武帝朱元璋と后妃の陵墓で、現在では明孝陵を中心に周辺エリアが「明孝陵景区」として知られています。

外国人観光客の数は少なめではありますが、中国国内からの観光客が多く訪れており、国内では主要観光地の一つとして認識されています。

福建土楼

福建省の南西部にある不思議な形をした建造物です。円形か長方形をした建物がいくつもあり、観光名所となっています。

1419年に建てられた非常に大きな円形土楼「初渓土楼群」や、1912年に建てられたヨーロッパの雰囲気も持ち合わせている「振成楼」、1709年に建てられ土楼の王と呼ばれている「承啓楼」などが主要な土楼として知られています。

三清山国立公園

玉京・玉虚・玉華の三峰が織りなす景観が、まるで道教の最高神格である「三清」が頂上に座っているかのように見えることから名付けられた「三清山」を中心とする国立公園です。

「三清山九大景区」や「三清山十大絶景」といった数々の素晴らしい景観を持ち合わせているほか、公園内には動植物が1800種類以上も存在しています。

杭州西湖の文化的景観

浙江省の杭州市にある湖「西湖」を中心とした景観が2011年に世界遺産に登録されました。中国には数多くの「西湖」が存在していますが、一般的に「西湖」というとこの杭州市にある「西湖」を指します。古くからの言い伝えも多く残されているほか、西湖十景と呼ばれる各所の優美な景色が高い評価を獲得しています。