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瀋陽周辺

東北とは日本から最も近い中国の北東部を指す呼称です。遼寧省・吉林省・黒竜江省の東北三省がこのエリアに含まれます。三省を合計した人口は約1億1千万人で、中国の総人口の約1割を占めます。中国以外にも日本・ロシア・朝鮮といった近隣国からの影響も比較的強く受けており、多くの文化が融合しているエリアです。

瀋陽(シンヨウ)・大連(ダイレン)

瀋陽は、遼寧省の省都であると同時に、東北三省の中でも最大級の都市です。工業を中心に発展してきたため、中国国内でも経済的に重要な都市である一方で、国家歴史文化名城に指定され、世界遺産も抱えている観光都市でもあります。

日本でも有名な大連は、遼東半島の最南端に位置し、遼寧省では省都である瀋陽に次いで2番目に大きな都市です。日本を始め、数々の外国企業が進出している経済的にも重要な都市であることから「北方の香港」とも呼ばれています。
続きはこちら:瀋陽・大連の観光名所

その他の都市

気候とベストシーズン

緯度で見ると北海道とほぼ同じ場所にあるため、かなり冷え込みます。雪こそ少ないものの、寒い日だとマイナス20度を下回ることもあります。逆に夏は日中は30度を超えることもありますが、日没後は結構涼しくて、快適に過ごすことができます。

特集

朝鮮半島近くには遼寧省がありますが、その遼寧省を代表する都市が大連と瀋陽です。日本から飛行機ですぐの距離にあるため、日系企業も多い地域となります。歴史的価値の高い観光名所が多く、日本人からの知名度も高くなっています。

大連の人気スポット

中山広場

大連市街地の中心部にある広場で、大連を走る主要な幹線道路はこの広場を中心として放射状に延びています。中山広場を囲むようにして旧大連ヤマトホテルや旧横浜正金銀行など、日本統治下で建てられた建築物が8棟残されています。

ゴシック建築やルネサンス建築を基調とした建物が多く、上海のバンドとよく比較されています。ちなみにこれらの建築物は「大連中山広場近代建築群」という名称で全国重点文物保護単位に指定されています。大連観光からは外すことができない有名スポットです。

203高地

日露戦争の激戦地として知られており、旅順港争奪戦の停戦条約が結ばれた場所です。海抜203メートルの地にあることからこの名前が付けられています。NHKのテレビドラマで映像化されたことでも有名な司馬遼太郎著の「坂の上の雲」でも、この地について詳しい記述がなされています。

西安路

大連を代表するショッピングエリアとして知られており、デパートやショッピングセンター、飲食店などが集まっています。

近年の開発によってショッピングエリアとしての知名度を上げましたが、実は20世紀初頭からの100年近い歴史を誇る繁華街でもあります。アメリカの大規模スーパーマーケット「ウォルマート」もこのエリアに建っています。

瀋陽の人気スポット

瀋陽故宮博物院

清王朝初期の王宮が瀋陽故宮で、現在は瀋陽故宮博物院として一般公開されています。東路、中路、西路の3つのエリアから構成される敷地は約6万平方メートルにも及びます。

全部で90の建築物と20の庭園があり、中でもヌルハチ時代の大政殿や十王亭、ホンタイジ時代の崇政殿や清寧宮・鳳凰楼などが人気の建築物となっています。「北京と瀋陽の明・清王朝皇宮」という登録名で世界遺産にも登録されています。

東陵(福陵)

後金の建国者で初代皇帝・ヌルハチの陵墓です。1629年に建設が始まり、1651年に完成しました。現在は「東陵公園」として一般公開されています。

参道には108段の石段があり、ラクダや馬の石像が配置されています。1988年に全国重点文物保護単位に指定され、2004年には世界遺産「明・清王朝の皇帝墓群」に追加登録されました。

北陵(昭陵)

後金の2代目ホンタイジの陵墓です。1643年に造営が始まり、1651年に完成しました。陵墓を含む広大なエリアを瀋陽で1番大きな公園「北陵公園」として一般公開されています。誰でも自由に散策することが可能です。こちらも前述の東陵(福陵)と同様に、2004年に世界遺産「明・清王朝の皇帝墓群」に追加登録されています。

張氏帥府博物館

「ちょうしすいふ」と読むこの博物館は、奉天軍閥の総帥だった張作霖・張学良の官邸および私邸として利用されていた邸宅を博物館として一般公開している施設です。ヨーロッパ調の豪華な建築物で、応接室や宴会場・ダンスホールなどがありました。