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北京周辺

華北エリアの世界遺産一覧です。首都北京があることから、中国観光のメインのエリアとなっている華北ですが、世界遺産も数多く有しています。歴史的な建造物の中には日本でもよく知られているものも多く、観光を楽しめるのではないでしょうか。なお、上から登録された順に並んでいます。

  1. 万里の長城
  2. 北京と瀋陽の明・清王朝皇宮
  3. 秦始皇帝陵
  4. 周口店の北京原人遺跡
  5. 承徳避暑山荘と外八廟
  6. 平遥古城
  7. 頤和園
  8. 天壇
  9. 明・清王朝の皇帝墓群
  10. 雲崗洞窟
  11. 龍門洞窟
  12. 殷墟
  13. 五台山

万里の長城

中国最大の観光名所として知られている万里の長城は、中国大陸に長く延びている城壁の遺跡です。その長さはなんと8800キロメートルにも及び、もちろん短期間の滞在でその全てを見るのは不可能です。

首都である北京周辺の見所としては、険しい山の上に建っている「司馬台長城」や、北京市内から路線バスで行くことができ最も人気のある「八達嶺長城」、八達嶺長城のすぐそばにある「居庸関 ・居庸関長城」などがよく知られています。

北京と瀋陽の明・清王朝皇宮

明と清の24代にわたる皇帝の宮城として使われていた「紫禁城」が登録されています。面積は約72万平方メートルで、現在は「故宮博物院」として一般に公開されています。

故宮博物院の正門となっている「神武門」や、日本人からもよく知られている「天安門」などがあるほか、紫禁城の中心的建造物である「前三殿(太和殿・中和殿・保和殿)」などといった施設が見所となっています。

秦始皇帝陵

陝西省にある秦始皇帝の陵墓です。また陵墓を囲むようにして並べられている兵馬俑坑も併せて登録されています。3つの俑坑には100台以上の戦車や8000体にも及ぶ武士俑などがあります。現在は秦始皇兵馬俑博物館として公開されています。

なお、日本の兵庫県姫路市にあるテーマパーク「太陽公園」にはこの秦始皇兵馬俑博物館を再現して作られた兵馬俑があり、日本人にとってはより手軽に雰囲気を感じることができます。

周口店の北京原人遺跡

北京市房山区の周口店にある北京原人の骨などが見つかった遺跡です。北京原人は約25万年前から40万年前に住んでいたと言われており、発掘された際には非常に驚かれました。北京の市街地からバスで2時間ほどかかりますが、実際に北京原人が暮らしていたと言われる洞窟も見ることができます。

承徳避暑山荘と外八廟

河北省の承徳市にある離宮です。承徳避暑山荘は中国四大名園の一つに数えられ、かつては清の皇帝が奉天(瀋陽)との間を往復する際に立ち寄る場所として整備されてきました。外八廟はその承徳避暑山荘を囲むようにして建っている寺院の総称です。

溥仁寺・溥善寺・普楽寺・安遠廟・普寧寺・普祐寺・広縁寺・須弥山福寿之廟・普陀宗乗之廟・広安寺・羅漢寺・殊像寺から構成されており、八廟とは言うものの実際はそれ以上にあります。

平遥古城

山西省晋中市の平遥県にある都市なのですが、こちらは周囲を城壁によって囲まれており、有数の城郭都市として知られています。

明清時代に築かれた城壁が今も保存状態が良好で残されており、城内外には旧跡や歴史的建造物が300ヶ所以上あると言われています。城内の主な観光地へは別途入場料などを払う必要がありますが、平遥古城自体は無料で出入りすることができます。

頤和園

北京市の海淀区にある広々とした庭園です。1153年金朝の海陵王が宮殿を建てたのが始まりとされており、以降数百年という長い年月をかけて整備・拡張・再建が続けられました。

一部の施設は戦争などによって焼失してしまいましたが、1914年には有料で一般公開され始めます。その後1953年には公園となり、完全に一般解放されるようになっています。

天壇

北京市の崇文区にある祭壇の史跡です。1420年に明の永楽帝によって建てられ、現在も北京のシンボル的な存在となっていることから、多くの観光客が足を運んでいます。

最も有名で人気の建物で、現存する中国最大の祭壇である「祈年殿」や、歴代の皇帝の位牌が安置されている「皇穹宇」、皇帝が天を祭るための儀式を執り行った「圜丘壇」から構成されています。

明・清王朝の皇帝墓群

北京市にある「明の十三陵」、河北省にある「清東陵」「清西陵」などから構成されている世界遺産です。

「明の十三陵」は明代の13人の皇帝の陵墓群で、内部は地下宮殿として公開されています。「清東陵」は清の最初の皇帝となった順治帝の孝陵を中心に、清代の5人の皇帝の陵墓群です。「清西陵」は清代の4人の皇帝の陵墓群です。

雲崗洞窟

山西省の大同市から西へ20キロほど離れた場所にある石窟寺院です。約40窟もの石窟から構成されており、460年頃に最初に作られたと言われています。かつては霊巌寺という名称で知られており、現在では石仏寺などと呼ばれています。

龍門洞窟

河南省の洛陽市から南へ15キロほど離れたところにある石窟寺院です。伊河の両岸に渡って広がっており、前述の雲岡石窟と比較するとより細かくて硬い岩の性質となっています。

殷墟

河南省の安陽市にある古代中国殷王朝の遺跡です。殷墟は「いんきょ」と読みます。紀元前14世紀から紀元前16世紀頃の遺跡として知られており、深さ20メートルにも及ぶ巨大な古墳がいくつも発掘されています。

五台山

山西省東北部の五台県にある霊山です。文殊菩薩の聖地として、昔からよく知られており、5つの主要な峰から構成されているため、この名称が付けられています。現在は周囲に全部で40以上の寺院が存在していますが、かつて最も栄えた時期には全部で300以上もの寺院があったと言われています。