世界遺産
ベネチアにある世界遺産の特集です。「ベネチアとその潟」という登録名で、サン・マルコ広場やサン・マルコ大聖堂、リアルト橋を始めとする数々の歴史的建造物が世界遺産に登録されています。
- サン・マルコ広場
- サン・マルコ大聖堂
- ドゥカーレ宮殿
- カナル・グランデの建築群
- リアルト橋
- フランケッティ美術館
- ムラーノ島
- ブラーノ島
サン・マルコ広場
ベネチアの表玄関で街の中心、観光の起点となるサン・マルコ広場はあのナポレオンが「ヨーロッパで最も美しい広場」と称した広場です。回廊のある建物に囲まれていて、後述のサン・マルコ大聖堂とドゥカーレ宮殿もこの広場に面しています。
ベネチア共和国が勢力を強めていた12世紀末にほぼ現在の姿に整ったと言われています。街を行き交う人々や外国人観光客などがたくさんいる場所です。
サン・マルコ大聖堂
829年にアレキサンドリアから持ち帰られた聖人マルコの遺骸を収めるために建てられた建築物です。その後11世紀に入ってから改築が始まり、約400年の年月をかけて現在の姿となりました。1807年からはベネチア大司教座が置かれています。
ベネチアで最も有名な大聖堂であるほか、ビザンティン建築を代表する建築物の一つとしてもよく知られています。1階部分は無料で見学できますが、2階にあるロッジアは3ユーロの費用がかかります。
ドゥカーレ宮殿
8世紀に初めて建てられ、その後14世紀から16世紀にかけて現在の姿に改築された大きな宮殿です。もともとは要塞として使われていましたが、火災による改修などによってゴシック建築物となりました。当時はベネチア共和国の総督の住居と政庁、裁判所がここに置かれていました。
内部を見学することができ、中には歴代ベネチア総督の肖像画を始めとした、多数の絵画が掲載されています。特に2階にあるティントレットの巨大な壁画『天国』と、ベロネーゼの『ベネチア礼賛』は非常に有名です。
カナル・グランデの建築群
ベネチアの街を二分割するようにS字に流れている大運河をカナル・グランデと言います。カナル・グランデは世界で最も美しい通りと称されることもあり、両岸にはロマネスクやゴシック・バロック・ルネサンスなど、様々な建築様式の建物が建ち並んでいます。
リアルト橋
前述のカナル・グランデに架かっている4つの橋の中で最も有名な橋です。カナル・グランデに1番最初に架けられた橋としても知られています。
13世紀に初めて架けられた頃は木造の橋でしたが、その後アントニオ・ダ・ポンテの設計で1591年に石造りの橋に改修されました。28メートルにもわたるアーチ状の橋で、橋の上には露店やみやげ物屋などが多数並んでいます。
フランケッティ美術館
カ・ドーロ(黄金の館)とも呼ばれている、ゴシック建築の美術館です。1400年代に建てられた後、19世紀末にフランケッティ男爵の所有となってから、改修や修復作業が行われ現在の姿となりました。その後1916年には美術館として一般公開がスタートします。
現在建物の外観を見ただけでは、なぜカ・ドーロ(黄金の館)と呼ばれているのか分かりませんが、実は最初に建築された当時は、ファサードが群青・白・黒・黄金の色で塗られていたからです。
ムラーノ島
ベネチアの北東約2キロほどのところにある島です。13世紀に伝統のガラス製法の技術流出を避けるために、共和国政府が職人らをムラーノ島に移住させて以来、ベネチアン・グラスの産地として非常に有名な島となりました。
島内には100を越える工房があるほか、ガラス博物館も設立されています。多くの工房で実際にベネチアン・グラスを作っている様子を見学することができます。
ブラーノ島
ベネチアの北東約9キロほどのところにある島です。漁師の街として知られ、運河沿いに並ぶ住宅はカラフルな色に塗り分けられています。これは霧が深い日でも漁師が自分の家を見つけられるようにするためにとられた工夫です。
また、レース編みの生産でも有名で、レース製品を販売しているお店がたくさんあります。また、島内にはレース博物館も設立されています。