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イタリア屈指の観光都市として知られている水の都ベネチア。アドリア海の女王・アドリア海の真珠などといった異名も持っています。日本人の方でもベネチアにあこがれているという方はとても多く、人気が非常に高い都市でもあります。そんなベネチアに数ある観光名所の中でも、特に人気のスポットをいくつかご紹介します。

世界遺産

ベネチアは「ベネチアとその潟」という登録名で、街の多くの施設が世界遺産に登録されています。そのどれもが屈指の観光名所として知られています。「ベネチアとその潟」に含まれている施設は以下の通りです。

  1. サン・マルコ広場
    ベネチア観光の中心的スポットです。こちらの広場には様々な観光スポットが存在します。ベネチアの政治・宗教・文化の中心地とも言われ、後述のサン・マルコ大聖堂やドゥカーレ宮殿もこの広場にあります。

  2. サン・マルコ大聖堂
    聖人マルコの遺骸を収めるために建てられた教会です。ロマネスクとビザンチン様式の混合建築となっています。ベネチアで最も有名な大聖堂です。

  3. ドゥカーレ宮殿
    ベネチア共和国の歴代総督の住居兼共和国政庁として使われていた宮殿です。ベネチア派画家の絵画が多数飾られています。特にティントレットの油絵『天国』は必見です。

  4. カナル・グランデの建築群
    カナル・グランデの両岸には様々な建造物が建ち並んでおり、ロマネスク・ゴシック・ルネッサンス・バロックと色々な建築様式の建物を見ることができます。

  5. リアルト橋
    白い巨象との異名を持つ大きな橋で、カナル・グランデに架かる橋の中では最も有名なものです。橋はアーケードになっており、ちょっとしたショッピングも楽しめます。

  6. フランケッティ美術館
    ベネチアン・ゴシックの最高傑作と言われる建造物です。かつてはファサードに金箔が施されていたことから、カ・ドーロ(黄金の館)とも呼ばれています。

  7. ムラーノ島
    ベネチアの北東約2kmにあるムラーノ島はベネチアングラスの産地として有名です。

  8. ブラーノ島
    ベネチアの北東約9kmにあるブラーノ島はレース織や漁師の島として有名です。

各施設に関するより詳しい情報は、「世界遺産」のページからご覧頂くことができますので、こちらのページも併せて参照なさってみて下さい。

カナル・グランデ

ベネチアの町を大きく2つに分割するかのように流れている大運河を「カナル・グランデ」といいます。ここを水上バスなどで走るとベネチアにある数々の主要建造物を見て回ることができます。見て回るというか、ただ外から見るだけなのですが、それでも優雅な時間を過ごすことが可能です。

このカナル・グランデに架かっている橋も有名です。リアルト橋・鉄道橋・スカルツィ橋・アッカデーミア橋と、全部で4つの橋が架かっているのですが、なんといっても次にご紹介するリアルト橋がもっとも有名です。

ため息橋

ドゥカーレ宮殿と隣接している古い牢獄との間に架かっている橋です。16世紀に架けられたこの橋は白の大理石で造られ、窓が設けられています。牢獄は公開されていて、ドゥカーレ宮殿からため息橋を渡ることもできますし、ドゥカーレ宮殿のそばにあるバリア橋からため息橋の外観を眺めることもできます。

なぜ「ため息」橋というのかというと、当時この橋からの眺めは囚人が投獄される前に見るベネチアの最後の景色で、これがベネチアの美しい景色を見る最後のチャンスであるので囚人が「ため息」をつくということに由来しています。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会

カナル・グランデの南の入口に位置している大きな教会です。カトリック教会のバシリカで、その美しい外観からよく写真におさめられています。1630年にペストが終焉したことに感謝して、共和国守護者の聖母マリアに捧げられ、建造されました。

建築家バルダッサーレ・ロンゲーナによって設計され、巨大な八角形の建物で、10万個の木片を組み合わせた土台の上に建っています。本堂の周りを6つの礼拝堂が取り巻くような形となっています。中でも大きなドームはマリアの冠を表しており、ベネチアのシンボルの一つに数えられています。

内部の祭壇はバロック様式でできており、ティツィアーノの天井画や大きな絵画などで飾られています。また、祭壇の飾り付けはバルダッサーレ・ロンゲーナ自身が行いました。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂はよくイタリアを代表する写真としても撮られていますので、既に観光ガイドブックやポストカードなどで見たことがあるという方も多いかもしれません。

ラ・フェニーチェ劇場

規模はそれほど大きくないのですが、ヨーロッパ有数の美しさと音響の素晴らしさを誇り、イタリアを代表する国立歌劇場として知られています。1792年に建設されますが、1836年に火災で崩壊してしまい再建されます。そしてなんと再び1996年に火災に見舞われてしまい、2003年に再建されました。

イタリア語でフェニーチェは「不死鳥」の意味で、まさに不死鳥のようによみがえっている劇場と言うことができます。

アカデミア美術館

カナル・グランデに架かるアカデミア橋のたもとにある大きな美術館です。ベネチア出身の画家ジョヴァンニ・バッティスタ・ピアツェッタが設立した美術学校(アカデミア)が期限とされています。

世界で他に類を見ないほどベネチア派絵画のコレクションが充実しており、14世紀から18世紀までの作品が多数収蔵・展示されています。ベネチア派を代表する画家ジョヴァンニ・ベリーニの作品や、ベネチア三大画家とされるティツィアーノ、ティントレット、パオロ・ヴェロネーゼの代表作も見ることができます。