マイレージプログラムを比較

ANAとJALはそれぞれ異なったマイレージプログラムを持っています。異なる航空連合に所属しているので、マイルの貯まる航空会社や特典航空券と交換できる航空会社も違いますし、シチュエーションによってマイルの貯まりやすさも異なります。

フライトで貯まるマイルを比較

なんといっても最もマイルを貯めやすいのは実際に飛行機に乗ることです。区間分のマイルの他に、ANAカードやJALカードの会員であればプラスでボーナスマイルを獲得することもできます。こちらではフライトで貯まるマイルを比較しています。

国内線のフライト

一昔前であればANAは国内線、JALは国際線というある種の棲み分けのようなイメージがありましたが、現在では両者にほとんど差はありません。JALも経営再建のために不採算路線の撤退を進めていますが、それでも大差はつきません。

またフライトマイルの積算率もほぼ同じですので、国内線に関していえばどちらのカードでもさほどの差は出ません。両社ともに国内線のマイルアップキャンぺーンなどを不定期に開催しているので、上手に利用しましょう。

国際線のフライト

JALが加盟している航空連合ワンワールドよりも、ANAが加盟している航空連合スターアライアンスの方が規模がでかいので、提携航空会社を含めた路線網はANAの方が有利なのですが、両社のカードの主要な特典であるフライトボーナスマイル(区間基本マイルの10%もしくは25%加算)は自社便利用時のみに適用されます。

そのため国際線でマイルを獲得しやすいのは自社路線を多数持っているJALということができます。なお両社ともに自社便・提携航空便を問わず、ファーストクラスは区間マイルの150%、ビジネスクラスは区間マイルの125%、普通運賃は区間マイルの100%、エコノミークラス正規割引運賃は区間マイルの70%を獲得できます。

ボーナスマイルについて

前述しましたが、両社ともに区間基本マイルの10%もしくは25%加算のフライトボーナスマイルを獲得することができます。また、これ以外にも入会時や継続時、入会後初搭乗時などにもボーナスマイルは発生します。詳細は以下の通りです。

ANAの一般カードは入会で1,000マイル、毎年のカード継続で1,000マイル
ANAの上位カードは入会で2,000マイル、毎年のカード継続で2,000マイル
JALの普通カードは入会後初搭乗で1,000マイル、毎年の初回搭乗で1,000マイル
JALの上位カードは入会後初搭乗で5,000マイル、毎年の初回搭乗で2,000マイル

ショッピングで貯まるマイルを比較

ANAカード・JALカードともに普段の買い物の時に利用してもマイルが貯まります。一般的にはショッピングマイルなどと呼ばれています。ショッピングだけでマイルを貯めて特典航空券を無料でゲットすることも難しくはありません。

ANAのショッピングマイルの仕組み

ANAカードを使ったショッピングでは、まずカード会社のポイントが貯まります。たとえばVISAなら「ワールドプレゼント」のポイントが、JCBなら「Oki Dokiポイントプログラム」のポイントが加算されます。

そしてその貯まったポイントをANAのマイルに移行するという仕組みです。移行のタイミングは自分で決められるので好きなときに行えます。また、マイルへの移行をせずに各ポイントプログラム内で様々な特典や景品と交換することもできます。

ANAの上位カードであれば100円につき1ポイント(=1マイル)を獲得でき、移行手数料も無料で進めることができるため、実質100円で1マイル付与されます。

しかし一般カードでは100円につき1ポイントを獲得することができますが、無料でマイルに移行したい場合は2ポイントで1マイルとなるため、実質200円で1マイルとなります。なお、移行手数料として年会費2,100円(JCB)・6,300円(VISA/マスターカード)を払うことによって100円で1マイル獲得できるようにもなります。

JALのショッピングマイルの仕組み

JALカードはANAカードよりも遙かに簡単で分かりやすいです。提携カード会社のポイントが付くのではなく、ダイレクトでマイルが貯まるためです。普通カードだと200円につき1マイル、上位カードなら100円につき1マイル貯まります。

なお、普通カードでもショッピングマイル・プレミアム(年会費2,100円)に入会すると100円につき1マイル貯まるようになります。わかりやすさとポイントの移行手数料がない分、JALカードの方が若干有利かも知れません。

マイルに関する特典やサービスを比較

マイルやポイントは貯めるのがゴールではありません。使うのも重要です。いくらマイルが貯まっても、たいして魅力的な特典がなかったら意味がありません。そこで、マイルの獲得と使用に関する情報をこちらのページで比較してみたいと思います。

「マイルを貯める」

国内外の路線網や提携航空会社

自社路線網ではJALの方が有利ですが、ANAはJALよりも大きな航空連合スターアライアンスに所属しているため、提携路線も入れるとJALよりも幅広いといえます。なおJALはワンワールドに加盟しています。

同じ航空連合に所属している他社の飛行機に搭乗してもマイルを貯めることができるため、より多くに提携航空会社を有するANAの方が利便性は高いと言えます。

ポイント移行可能なカード会社

ほとんどのクレジットカード会社のポイントはANAやJALのマイルに移行・交換することができるので、こちらの点に関してはANAもJALも互角です。日本でクレジットカードを発行している会社のポイントならほぼ確実にマイルと交換できるといっても過言ではないでしょう。

マイルが更に貯まる特約店

ANAカードとJALカードはそれぞれマイルが普段の2倍貯まる特約店を持っていますが、店舗数は圧倒的にJALの方が多いです。ANAカード特約店の数が約50店舗なのに対し、JALカード特約店の数は約40,000店舗と圧倒しています。

提携している百貨店

こちらもJALに軍配が上がります。ANAの提携百貨店は高島屋・松坂屋・西武百貨店なのに対し、JALは三越・伊勢丹・東急・小田急・玉川高島屋など数が多いです。お中元やお歳暮でボーナスマイルを獲得することができるケースもあります。

「マイルを使う」

特典航空券や座席アップグレード

特典航空券や座席のアップグレードは、前述の通りANAの方が様々な航空会社と提携しているため利便性が高いです。また、ANAは特典航空券を片道から獲得することができますが、JALは片道でも往復分のマイルを必要とします。

電子マネーや他社ポイントへの交換

電子マネーへの交換はANAはSuicaとEdyに、JALはSuicaとWAONに行うことができます。他社ポイントは、ANAはTポイントや楽天ポイント・ヤマダポイントなどと、JALは小田急ポイントやJTBトラベルポイント・ローソンポイント(Ponta)などと交換することができます。JALの方が特典に交換できるカードに限定が多いので、こちらの点ではANAに軍配が上がります。

マイルを貯めて使う

JALカードやANAカードでマイルをためている方は多いのではないでしょうか。飛行機に乗らずに、これらのクレジットカード利用でマイルをためて、無料の特典航空券で旅行に行く人たちのことを岡マイラーとか陸マイラーなんて呼んだりもします。

当時このマイルのシステムができたころは、多くの人がそんなに普及しないと考えていました。飛行機に乗らなくてもマイルが貯まってしまうのであれば、航空会社は大損だ、なんて言ってる人々もいました。

その一方で、クレジットカードを早速マイルの貯まるカードに切り替えて、コツコツをマイルをためている人たちもいました。そして実際、クレジットカードで貯めたマイルだけで、旅行に行くような人が出てくると、ニュースやインターネットでも大きく取り上げられ、今のように当たり前になりました。

マイルの使い道

今では、JALやANAは特典航空券のディスカウントマイルキャンペーンなどを定期的にやるようになり、顧客の囲い込みと獲得に奔走しています。

マイルが貯まるカードもメインカードかサブカードとして持っておくと便利ですし、旅行に行かない方でも、貯まったマイルを他のポイントに移行したり、商品券化したりできるので、オススメです。